私がまだ20代だった頃。
アレも欲しい、これも欲しい…と、確かに私の中には「物欲」が存在していたのですが、あれから10年以上が経過した今となっては、物欲らしい物欲がもうほとんど残っていない状況があります。
これは私の中の物欲がすでに満たされてしまった結果なのか、それとも物欲そのものがなくなってしまったためか…。
今回は昔話も含めて、そのあたりについての雑談を書いてみたいなと思います。
物欲が消えてなくなった経緯について:
20代の頃の物欲は旺盛だった:
まず、私がまだ20代だった頃の物欲は、これはまぁ、結構旺盛にあった感じ。
高級車に乗りたい、いい家に住みたい!そんな誰しもが持つであろう物欲から、コレクション欲みたいなものもしっかりあって、自宅には海外サッカーチームのユニフォームが所狭しと並んでいました。
『これは1997年当時のイタリア代表のユニで、こっちはアメリカワールドカップの時のドイツ代表のユニだ!』などなど、そんな感じでユニフォームを集めるのが好きだったんです。
たぶん、総額で200万円くらいはユニフォーム購入にお金を費やしました。
ブランド品も大好き:
また、20代の頃の私はブランド品も大好き。
ポール・スミスのスーツに身を包み、土屋鞄のおしゃれな革バッグを片手に下げて、先の尖った革靴でカツカツと街を闊歩していたものです(さすがにプラダやヴィトンのバッグには抵抗があった)。
まぁ今思えば高級ファッションを着こなしていたとは、お世辞にも言えない風体だったんだろうなと思いますね。
中身が伴っていないのに服だけが高い…そんなイケイケのお兄ちゃんを想像してもらえれば、それが過去の私です(苦笑)
転機は東京への状況:
では、どこでその物欲バンザイな感じから変化が生じたのか?ひとつめの転機は東京への上京でした。
これについては地方から東京に上京をしたことがある方であればわかるかもしれませんが、東京の住まいはとにかく高くて狭い。
それゆえに地方で抱えていた大量のモノをすべて、東京に持っていくわけにはいかなくなってしまったのです。
- 地方にある住まい:部屋が広いのでモノを買いたい放題
- 都会にある住まい:部屋が狭いのでモノがほとんど置けない
ここで泣く泣く大量のコレクションを断念。
加えて東京の駐車場代は地方の家賃並に高額なので、保有していた車も敢えなく売却となりました。
ブランド大好きな状況には変化なし:
しかしそれでもブランド大好きな状況には変化がなく、上京後もアルマーニのスーツやら、ヒューゴ・ボスのスーツやらを買い漁っていた私。
当時はなんだかんだで6~7着のスーツを保有していましたね、総額で軽く50万円はあったと思います。
また、物欲もちゃんと残っていて、新しいゲーム機が発売されれば即買いですし、テレビは当時として高かった大型の液晶テレビを購入。
さらに音の良し悪しなんてわからないのに、無駄に外付けスピーカー等を設置して音の良さを味わっていたりもしました。
もちろん座るのは本革張りのパーソナルチェアです(下記のようなヤツ(笑))

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収納スペースを小さくすることが物欲を抑える:
『いやいや、東京に引っ越せば物欲がなくなるとか言われても困るよ』と思われた方もいるかも…ですが、伝えたいのは収納スペースの多さという話。
要するに収納スペースを強制的に小さくすれば、自分が持てるモノの総量を減らせるので、東京に引っ越さずとも収納スペースは小さくすればいい…という考え方もできます。
- 収納スペースが多い:ものが増えていく
- 収納スペースが少ない:ものが増えにくい
そのため、広い部屋に住みつつ空き部屋を収納スペースにしている方は、生活環境を大きく見直すと良いのかも。思い切って狭い部屋に引っ越すだけで効果がありますよ。
「人生がときめく片づけの魔法」も転機に:
そんな生活を5年くらい繰り返し、30歳くらい前後になった時には、部屋には所狭しとモノがあふれる状況になりました。
『ああ、こんなものも購入したな…』という未開封なモノも多く、中にはどうして購入したのかも思い出せないようなものなんかも。
特に派手目の服については購入時には着るつもりでも、結局、着る勇気や着ていく場所がなくてクローゼットの中で何年も眠けるだけ…なんてケースも多かったですね。
そんな時に出会ったのが、近藤麻理恵氏の「人生がときめく片づけの魔法」。ベストセラーになった書籍なので、ご存知な方も多いのではないでしょうか?
この本は、「一度片づけたら、二度と散らからない方法」について書いた本です。「そんなことはありえない」そう思った方にこそ、じつは読んでいただきたい本でもあります。
著者の近藤麻理恵さん(こんまり先生)は、床が見えないゴミ部屋をホテルのスイートルームのように劇的に変える片づけコンサルタント。
5歳のときから「ESSE」や「オレンジページ」等の主婦雑誌を愛読し、中学3年のときには、ベストセラー『「捨てる! 」技術』を読んで開眼、以来、本格的に片づけ研究を始めたそうです。
そして、大学2年のとき、コンサルティング業務を開始、「こんまり流ときめき整理収納法」を編み出しました。
不要な服を捨てたら1/5に:
この本に書いてある通りに部屋の片付けをしていったら、もう2年以上着ていない服をたんまりと発掘。
『これ高いヤツだし、もう一度着るかも?』なんて勿体ない気持ちもありましたが、エイヤッと全部捨てたら服の数が1/5になりました。
同時に使っていないバッグや靴なんかもごそっと処分したらクローゼットはもうスカスカに。他にも読み返すこともないのに取っておいた雑誌や書籍も全部処分したところ、あんなにも狭く感じていた部屋が広く感じられたくらいです(苦笑)
これが私の中で訪れた、物欲がなくなった2つ目の転機。
書籍を読んだ後は不要なものを極力買わなくなったので、部屋がモノで溢れることがなくなりました。
使わないものを買わないほうが大事:
近藤麻理恵氏の書籍を読めば処分のコツがわかる…と思われている方は多いのですが、個人的には使わないものを買わないことについて学べたほうが大きかったなぁと思います。
- 効果少ない:持ってるものを処分
- 効果が高い:新しく買うものを減らす
たとえばギター。
男の人であればちょっと触ってみようかなとか、部屋に飾ると格好いいかな?なんて思ったりするものですけど、あれも「自分がちゃんとギターを活用できるかどうか」を購入前にしっかり考えることのほうが大事です。
結果、毎日、練習するつもりがあるなら購入OKですが、3日で飽きる自信があるなら買わないほうがいい…なんて考え方を身につけることが出来ますよ。
フリーランスになって物欲ゼロに:
物欲がなくなった最後の転機は、やはり職業がフリーランスになったことでしょう。
今までは仕事で人に会う機会も多く、ある程度、高級ファッションを身に着けておかなければ下に見られるデメリットがあったんですが、自宅でパソコンをカタカタと叩くだけで収入が稼げる今の仕事をはじめたことで、ファッションで『武装』する必要性がなくなった点も大きいです。
- 人に会う仕事:身だしなみ&服装が大事
- 人に会わない仕事:くつろげる服装が一番
結果、重く堅苦しい高級ファッションを着る機会は減り、自然と着心地がいいユニクロや無印良品の服を着る機会が増加。
それにそれらのファストファッションは同じ服を大量買いするのにも適しているので、朝起きて「今日はどの服を着ようかな?」と悩むこともなくなりました。
今や同じ服を10着くらい購入し、毎日、同じ服を着る生活です(苦笑)
お金にゆとりがある姿は見せないほうがいい:
もうひとつ。
これは物欲うんぬんの話ではないんですが、ある程度お金にゆとりを持てるようになって感じるのは、お金を持っている姿は見せないほうがいいということ。
前述のように仕事で誰かに会うことが多いなら自分は成功者だとアピールする効果もあるのですが、私のように自宅に引きこもりがちなフリーランスの場合にはそれをアピールする必要性もないので、外出時にも自ずと高級ファッションを身にまとうことがなくなりました。
- 人に会う仕事:お金持ちをアピールすることも重要
- 人に会わない仕事:お金持ちアピールは自己満足でしかない
まぁ財布の中を見られたら様々なブラックカードやプラチナカードなどが入っているのでお金に余裕があるのはバレバレ…なんですが、そこはコソコソ財布を開くようにしているのでたぶん大丈夫。
仮にバレたとしても、『仕事でブラックカードを持っているだけだよ』という逃げ道もあります(私の保有カードに興味がある方は下記記事参照)
エッセンシャル思考的にも正しいやり方:
今話題のエッセンシャル思考を実践する上でも、同じ服や靴下を10セット以上持っておくのは正しいやり方。
- 同じ服を購入:朝、組み合わせを悩む必要性がなくなる
- すべて別の服:毎朝、組み合わせを悩む必要性あり
私はその手の本を読んだことがないのですが、物欲を捨てていったらいつの間にかそのやり方にたどり着いてました。
ほんと誰にも会わない人は毎日、同じ服を着たほうが快適ですし、洗濯も楽なのでおすすめ。靴下の片方を探すのに5~6分を費やすこともありません(笑)
物欲がない世界は楽しいのか?
最後に。
物欲が旺盛にあった人生から物欲がまったくなくなった人生へと変化した今の感想を言うと、別に虚しさはないですし、我慢している実感もまったくないので、苦痛でもなんでもありません。
むしろ部屋の中の掃除がラクになるなどのメリットのほうが大きいなと思うため、今は「無駄なものを買わない生活」をすごく気に入っています。
あと、ファッション自体も好きですが、別にユニクロ、GU、無印良品の商品で着こなしが出来ないわけでもないので、高級である必要性もないですね。
自動車?もちろん興味はありません。
維持費や購入費用を考えると、タクシーで移動したほうが効率的&経済的です(経済的な理由については下記記事にて)。
コト消費には興味がある:
反面、物欲はまったくなくなってしまいましたが、コト消費、つまり旅行や食事などの体験についてはお金をふんだんに使う私。
「モノ消費」は、消費者がお金を使う際に、所有に重きを置いて物品を買うことで、「コト消費」は、所有では得られない体験や思い出、人間関係に価値を見いだして、芸術の鑑賞や旅行、習い事といったレジャーやサービスにお金を使うこと。
近年では、消費者が「モノ消費」よりも「コト消費」を重視する傾向が出てきたといわれている。
モノに対してお金を使わない分、旅行に行った際には高級ホテルに宿泊をしてみたり、ミシュラン三つ星のレストランで食事を取ったりと、そっちのほうにお金を使うようにしています。
これはいくら物欲がないとしても、お金を使わずに貯めっぱなしにしておくのももったいないですからね。
生きてるうちにしっかりお金を使い切って、墓場にお金は持っていきません。
物欲についてのまとめ:
ここまでをまとめると、私の中から物欲が消えた理由については下記3つ。
- 東京に状況して部屋が狭くなった
- 近藤麻理恵氏の書籍を読んだ
- フリーランスになって服で武装する必要がなくなった
そのため、もし未だに地方都市に在住し、人に会う仕事を継続していたとしたら、未だに高級ファッションに身をまとって高級自動車でブイブイしていたかもしれませんね。
こんなふうに人間、どこで変化が起きるかなんてわかりませんが、個人的には今のスタイルが気に入っているので、物欲がなくなってほんと良かったなぁと思います。
以上、物欲まみれだった私から、物欲が消えてなくなった理由についてまとめてみた。今ではユニクロ&無印良品の服で過ごす毎日です…という話題でした。
過去の私同様に『物欲がありすぎて困っている!』という方がいたら是非、東京に上京をして近藤麻理恵氏の本でも読んでみてくださいね(笑)
参考リンク:
なぜお金に余裕のあるアピールをしてはいけないのかについては、下記記事を参考に。
世の中、有名になってしまうといろいろなデメリットがありますよ。