毎年、だいたい100万円弱の国民健康保険料を払っている私。
これは月割にしてだいたい9万円近くもの負担をしている計算になるわけですが、それじゃその恩恵をなんらかの形で受けているのかというと、病院に行くのはせいぜい歯医者くらい。
仮に10割負担と言われても年5万円くらいの実費で済んでしまうため、それだったら健康保険証を返納して、いつでもどこでも全額負担すればいいんじゃないか?と思ったことがあります*1。
- 年間の支払額:約100万円弱
- 年間に医療費を得した金額:せいぜい5万円
なにせこれなら仮に5年に1度入院したとしても、計算上はお釣りが来るレベル。
加えて後遺障を負ってしまうような負傷をするリスクは医療保険でカバーさえすれば、国民健康保険がなくてもイケるんじゃないか…そう思ったのですが、国民健康保険料を払わないってことは可能なのでしょうか?
今回は私同様、国民健康保険料を払いたくない…と思った方向けに、そのあたりの事情を調べてみました。興味がある方は参考にどうぞ。
国民健康保険料の支払い拒否について:
国民健康保険は強制加入:
まず、結論から先に言ってしまうと、これは無理でした。
理由は単純で、国民健康保険は加入者みんなで助け合う考え(相互扶助)を元に成立している制度なため。
事実、品川区の公式サイトにも下記ような記載があるくらいなので、強制的に加入しなくていけない制度であることは間違いありません(赤字部分は当サイトによる装飾)。
私たちは、いつ、病気やけがになるかわかりません。そうした場合に備えて日ごろからお金を出し合い、医療費に充てようという相互扶助を目的とした制度です。
国民健康保険は、国民皆保険(強制加入)制度です。
踏み倒すと資産差し押さえの対象に:
つまりいくら国民健康保険料が高いと思っていたとしても、加入を免れることは出来ないってこと。
万が一、健康保険料の支払いを渋って滞納した場合には、下記記事のように資産差し押さえ対象となるので、保険料を払わないことにメリットはまったくありません(更に延滞金も加算される)。
悪質な滞納と見なされた場合、最終的には「財産の差し押さえ」処分を受けることになる。「カネがないから払えないし、病院に行かないから払う必要もない」などと言っている人も、「差押予告通知書」が届いたあたりで、その深刻さに気づくようである。
実際、差し押さえの件数は増加しており、現在、年間で約19万世帯、金額では700億円以上にものぼる。
嫌でも払うしかない、そういうことですね。
高いと思っても払うしかない:
…ということで結論はシンプル。国民健康保険料がいくら高くても、私たちには払う選択肢しかありません。
これが失業や病気、火災や地震等の災害の被害を受けた場合には減免措置もあるにはありますが、単純に「国保料が高いぞ!」と不満を言ってるだけの人にはそういったものはないので、不満でも払いたくなくても、とにかく払い続けるほかなし。
- 理由があって払えなくなった人:軽減・減免措置がある
- 高くて払いたくないだけの人:全額負担の道しかない
言わば税金のようなものなので、諦めるしかないことでしょう。
以上、病院なんて滅多に行かないから、国民健康保険料を払わない選択は可能?高い保険料を払うよりも、医療費の10割負担を望む方に…という話題でした。
ちなみに。
この「国保は加入しなくてもいいの?」というテーマを詳しく調べたのは今から10年くらい前なんですが、確定申告シーズンになると国民健康保険料額通知書を見ることになるので、またモヤモヤが膨らんで記事にしてみました。
やはりどう調べても無理なものは無理みたいです(苦笑)。
参考リンク:
高すぎる国民健康保険料はどうにもならないので、その他の出費を抑えたい…という方は、下記記事も参考に。
家計の節約テクニックからお得なクレジットカードまで、家計を楽にする方法をまとめています。
*1:稼いでいるんだから国民健康保険料くらい払えよ…と思われるかもしれませんが、使ってもない医療費に年間70万円取られる理不尽さは、個人事業主などの国保全額負担者にしかわからない不満かもですね。